音で触れる 音に触れる

音で触れる 音に触れる


音楽する、とはいったいどういうことだろう。
長らくひょうたん笛を演奏していても、いまだにその根っこの、さらにその先の何かが、わかるようで、わからない。

もうずっとCDを聴いていない。
日本に戻ってきたら、いやでもスピーカーの音の世界に浸ってしまうが、自分から音楽を聴こうという気にはならない。だから家にはテレビもラジオもおいていない。

日本を離れて暮らしてから、スピーカーの音の聴取を身体が受け付けない時期があった。
それも、ひょうたん笛を自分で演奏するようになってからだった。

今でも演奏でマイクを通すことに抵抗がある。
やはり、一番いいのは「生」音だ。

ライブを聴いていても、生の音の暖かさ、優しさ、柔らかさが、直に音を聴く僕を包み込んでくれる。

いや、きっと包み込むのではない。
音がそこから聴こえてくるのではなく、僕の身体のなかに鳴っている。
僕の身体のなかで動き、僕の心に触れる。

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