中国雲南、タイ、ラオス、ビルマの人、生活、そして音楽。 ひょうたん笛(葫芦絲)演奏者が綴る「おと」、「ことば」  
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タイ族の機織 ②


綜絖を組む準備。ここからは一人でもくもくと作業します。

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すべての過程を詳細に紹介できませんが、いよいよ一番大変な作業に取り掛かります。
綜絖を組んでいきます。


綜絖を組むのが一番しんどい。糸を間違ってくんだら失敗です。慎重に。
まずはたて糸を一本一本よりわけます。

IMG_1652 ダンガオ 編み  IMG_1653.jpg  

IMG_4219 hang weng IMG_4221.jpg
ちなみに綜絖を組むときは、こんな手本になるものを残しておいて参照します。


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IMG_1667.jpg  IMG_1668_20120915231501.jpg

綜絖糸を編むのは大変です。なかなか均一の長さにならない。こうなると慣れしかありません。

IMG_1712.jpg  IMG_1714.jpg

綜絖さえできてしまえば、あとは簡単です。ここまでの作業で間違いがあると修正するのが大変です。
でもきちんと修正する知恵があるのは素晴らしいですね。
僕も初めて綜絖をつくったときは一本のたて糸を通し間違えて大変でした。


IMG_2589.jpg  IMG_4228 6  IMG_4230.jpg  IMG_2586.jpg



すでに出来上がって織ってます。こちらは綜絖が6つ、したがって踏木も6本。
綜絖にはすごく透き通った音がする錘がぶらさがっています。踏木を踏むたびに錘がぶつかりあって心地よい音が響きます。
踏木の踏み方をいろいろ工夫して紋様をおります。踏木は単独で踏むことは少なく、少なくても2本、多いときは4本いっぺんに踏みます。

IMG_0122.jpg  IMG_1151_20120915230739.jpg
こちらはタイ族が使う「杼」(ひ)、あるいは「刀杼」(トウジョ)、「箆」(へら)。日本語名称は人によってまちまちですが、タイ族語では「ダオ」といいます。もしかしたら漢語の「刀」からきているのかもしれませんが、はっきりしていません。

左が非常に重い黒檀?でつくられていますが、入手しにくい木です。使い込むとガラスのように輝る。すでに樹木そのものを徳宏地域でみることは難しく、僕はまだ見たことがありません。
右に並ぶのが一般的なマンゴーの木などです。
子供が床に落としたり、虫に食われたりすると村の木匠のおじいちゃんに調整しなおしてもらいます。

写真では見難いですが、よこ糸を入れる小管を杼に差し込めるようになっています。

地域によっては刃の部分を赤く塗って糸が区別しやすいようにしていたようです。


IMG_4239 hang weng  IMG_4240.jpg  IMG_4248.jpg  
 

タイ族の織機は腰機です。座席は竹。竹のしなりを利用しつつ、お尻を落とし、経糸をぐっと引っ張ります。

杼は、ただよこ糸を通すだけではなく、かなり強く2度打ち込みます(箆打ち)。次に、杼を抜いて緯糸を通した後は筬(おさ)で軽く打ちます。そして踏木の踏み方を変えて箆打ちします。

杼を強く打ち込むことでよこ糸間の隙間は密度が高くなります。それとは逆にたて糸はゆるくなり、出来上がった後に藍染めするとたて糸にしっかり染めが生きて、よこ糸にはほどほどに色がなじむようです。これによって洗ったときの色の落ち具合がよこ糸とたて糸で異なるようです。


あとは時間を見つけてひたすら織っていくだけ。たて糸が緩んだり切れてしまったら、結びなおして調整します。

 IMG_0270.jpg  IMG_2506 gaai 7 khao 

「マンガイ・モンジャン」という紋様。こちらは出来上がった。これは綜絖を7本使っています。
綜絖と踏木を一番多く使うは「マンガイ・ガオカオ」といって、「9本の踏木の」といいます。


つい数年前までは5日に一度たつマーケットでもを売っているおばさんがいました。
なんでも、は葬式のあった家から買い取ったものらしい。
ほんらい、遺言がなければ死者の持ち物はすべて燃やしてしまうのですが、一部の遺品は市場経済の影響で売買の対象となりました。
平織りのはわりとと織る人がいますが、すでに紋様の素晴らしい布は誰も織らなくなってしまい、僕が習ったときはおばさんたちに思い出してもらって実現しました。

ある村では省外の土産などのために機織をする少女たちがいます。しかし、ハレの衣服用に布を織ることはなくなってしまいました。
そのため、後数年すれば紋様の素晴らしい布はなくなってしまうでしょう。なんだか悲しいことです。

次は、夏が過ぎたくらいから寒くなる頃までに泥藍をつくり、翌年の夏前に染めます。
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