中国雲南、タイ、ラオス、ビルマの人、生活、そして音楽。 ひょうたん笛(葫芦絲)演奏者が綴る「おと」、「ことば」  
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
今一時帰国しています。

3月16日日本のテレビで演奏することになったこともあり、中国にいるときにタイ族の衣装を仕立ててきました。

(番組は:NHK BS1 『アジアクロスロード』「中国少数民族、伝統の音色“ひょうたん笛”」17:15-17:58)

布は10数年前に手織りされたタイ族の布。
すでに藍染が施されている。


RIMG1693.jpg




洗うたびに織り模様が浮かび上がるという布。
衣装自体は僕のタイ族の母が探してくれた。それに銀細工を施してくれた。

もう、こうした銀細工を施した衣装を着る若者はいない。
都会の老人も藍染めの服を着ることはなくなった。
村のおじいさんやおばあさんがかろうじて着ているくらい。
もちろん、経済的に苦しいから、という理由がほとんどだ。

最近いくらか経済的に生活がよくなってきたので、都会ではシルクの衣装を仕立てることが多い。その反面、農村では、祭りや行事のために、老人たちが20、30年前に織って藍染めした布で衣装を仕立てる。

こうした古い布の服は病気になったときや、仏教儀礼のときに燃やしてしまうことも多い。また葬式にも亡くなった遺体と一緒に埋めたりする。

だから古い布はだんだん生活から遠い存在になっている。

僕がよく行く農村の女性なら40代くらいなら小さいときにみんな布を織っていたという。
糸をビルマから買い求め、それから村人たちと協力してそれらを村の神様のもとで紡ぐ。
そして毎朝、毎晩、かたんことんと布を織ったという。


昔のそんな夜、部屋で機織にいそしむ女性たちは、外から聴こえてくるひょうたん笛の音色を耳にしたのだろう。

もしかしたら、しだいに近づいてくる笛の音色に、心躍らせたのかもしれない。


少年は思いを寄せる少女が機織をしているだろうと見込んで、少女が働いている部屋のそばにいき、外から笛を吹き聴かせたのだろう。

そんな少年と少女の心のやり取りを、
ときどき、
村の静かな夜、ふと心に思い浮かべてしまうのだ。

静かな音に包まれて、自然と虫、
そして自分が織るリズミカルな織機の音

家で暖を取る焚き火や炭の煙と匂い

遠くから、しだいに近づく笛の音色
ドローンと循環呼吸で演奏される、
絶えることのない「古い調べ」のメロディー

音が喚起する
遠い記憶、幼少時代に思いをはせる老人
好きな男の子を待ちわびる少女

しばらくして親や老人たちが寝床に入ると、
少女は外で笛を吹く少年を居間の囲炉裏に招くのだ。




そんなみたこともない光景を、いつもいろんな人達から聞く。
そうした村人たちの「語り」が、

すでにいつのまにか僕の記憶の「一部」になったかのように、
ときたま、村の一人の夜、胸がきゅっと締め付けられるのだ。

僕の本当の記憶の一部であるかのように、夜の感覚がとぎすまされたとき、昔の記憶が僕に呼びかけるように・・・。

コメント
文章上手くなってきたんじゃない。いつか、まとめて読みたいね。こだわるけど、地図つきで読みたい。

笛、最近、仕事の合間に外眺めながら吹いているけど、フルスは二本とも低い二穴がびびる。パーウーは悪くない。空気が違うと、楽器も狂うのかな。
 
 
2007/03/09(金) 16:58 | URL | 亮介 #-[ 編集]
照れます・・・。
地図、早めに作成しますね。
そういえば、この年末、エン先生がアメリカとノルウェーに行きます。
ノルウェーの帰りはヨーロッパを一周するとか。イタリアに行くといいですね。
 
 
2007/03/10(土) 14:03 | URL | サトル #-[ 編集]
コメントの投稿
 
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
 
 
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://asianmusic.blog50.fc2.com/tb.php/23-398d88b3
この記事にトラックバックする
タイ族タイ族とはタイ語やラーオ語等のタイ諸語(シナ・チベット語族)を母語とする人のこと。タイ人=タイ族、ラオス人=ラーオ族でないことに注意する必要がある。この項目ではタイ族と言った場合、特に指定がない限りなども含ませている。.wikilis{font-size:10px;color:#6
2007/03/12(月) 11:33:57 | 民族のるつぼ
 
 
 
 
 
 
 
 

copyright © 2006 People, Life and MUSIC all rights reserved.

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。